AIエージェント向けモデル比較(by Claude)

Anthropic / OpenAI / Google / Meta / Mistral / 中国系モデルの、エージェント用途での料金・機能比較

📅 作成: 2026-09-15 / 更新: 2026-09-15

1. はじめに(比較の前提)

AIエージェント(ツール呼び出し・コード実行・Web検索・画面操作などを自律的に行わせる用途)として使うモデルを選定するための、会社別・モデル別の料金と機能の一覧。

比較対象

料金は変動する。本資料は2026年9月時点で各社公式サイト・ドキュメントから取得した数値。プロモーション価格・期間限定価格を含むため、契約・実装の前に必ず各社の公式料金ページで最新値を確認すること。特に Qwen の正確な単価、Meta Llama のホスティング先ごとの単価は公開ページから確認できなかったため、目安として扱う。

エージェント機能の観点

比較では次の観点を使う。

2. 各社モデルと料金

2.1 Anthropic Claude

モデルモデルIDコンテキスト入力 $/1M出力 $/1M
Claude Fable 5.1claude-fable-5-11M$10.00$50.00
Claude Fable 5claude-fable-51M$10.00$50.00
Claude Opus 5claude-opus-51M$5.00$25.00
Claude Opus 4.8claude-opus-4-81M$5.00$25.00
Claude Sonnet 5claude-sonnet-51M$2.00$10.00
Claude Sonnet 4.6claude-sonnet-4-61M$3.00$15.00
Claude Haiku 4.5claude-haiku-4-5200K$1.00$5.00

最大出力トークンはOpus/Sonnet/Fable系で128K。バッチAPIは半額、プロンプトキャッシュ利用時は入力側が大幅に安くなる。

2.2 OpenAI

モデル処理方式入力 $/1Mキャッシュ入力 $/1M出力 $/1M
GPT-6 Astra(最上位)Standard$10.00$1.00$50.00
Batch$5.00$0.50$25.00
Fast mode$20.00$2.00$100.00
GPT-5.6 Sol
(プロモ、~2026-11-21)
Standard$4.00$0.40$20.00
Batch$2.00$0.20$10.00
Fast mode$8.00$0.80$40.00
GPT-5.6 Terra(中位)Standard$2.00$0.20$12.00
Batch$1.00$0.10$6.00
Fast mode$4.00$0.40$24.00
GPT-5.6 Luna(低価格)Standard$0.20$0.02$1.20
Batch$0.10$0.01$0.60
Fast mode$0.40$0.04$2.40

コンテキストウィンドウはフラッグシップ系そろって約1.05M、最大出力128K。全モデルが Responses API 経由で Functions・Web search・File search・Computer use に対応。

2.3 Google Gemini

モデル入力 $/1M出力 $/1M備考
Gemini 3.8 Flash$0.75*$3.75*最新Flash、ソフトウェアエンジニアリング向け
Gemini 3.7 Flash$0.75*$3.75*高速・効率的なFlash
Gemini 3.5 Flash$1.50$9.00前々世代Flash
Gemini 3.5 Flash-Lite$0.30$2.50コスト効率重視
Gemini 3.1 Flash-Lite$0.25$1.50高量タスク向け
Gemini 3.1 Pro Preview$2.00$12.00長コンテキスト対応
Gemini 2.5 Pro$1.25$10.00コーディング・推論向け
Gemini 2.5 Flash$0.30$2.50ハイブリッド推論、1Mコンテキスト
Gemini 2.5 Flash-Lite$0.10$0.40スケール向け

* 2026年12月31日まで。2027年1月1日以降は倍額になる予告あり。バッチ処理は50%割引。

2.4 Mistral AI

モデル入力 $/1M出力 $/1M備考
Mistral Large 3$0.50$1.50Apache 2.0、オープンウェイト
Mistral Medium 3.5$1.50$7.50エージェント・コーディング最適化
Mistral Small 4$0.15$0.60Apache 2.0、推論・コーディング統合
Ministral 3(14B)$0.20$0.20軽量・エッジ向け
Ministral 3(8B)$0.15$0.15軽量・エッジ向け
Ministral 3(3B)$0.10$0.10軽量・エッジ向け
Codestral$0.30$0.90コード生成特化

Large 3・Small 4 はオープンウェイト(Apache 2.0)で自社ホストも可能。La Plateforme(Mistral公式API)経由の課金は上表の通り。

2.5 Meta Llama(オープンウェイト)

Metaは自社API料金を公表していない。オープンウェイトモデルのため、利用は「自社インフラでホスト」または「クラウド事業者(Amazon Bedrock、Google Vertex AI、Groq、Together AI等)経由でAPI利用」のいずれかになる。料金はホスティング先ごとに異なるため、比較する場合は利用予定のクラウド事業者の料金表を個別に確認する必要がある。

2.6 中国系モデル

モデル入力 $/1M出力 $/1M備考
DeepSeek Flash$0.003〜$0.3$0.6〜$1.2キャッシュヒット/オフピークで大幅割引、コンテキスト1M
DeepSeek V4 Pro$0.022〜$1.32$1.98〜$3.96コンテキスト1M、ビジョン非対応
Qwen3.8-max要公式サイト確認Alibaba Cloud Model Studio フラッグシップ
Qwen3.7-plus要公式サイト確認中位モデル
Qwen3.8-flash要公式サイト確認高速・低コスト向け
Kimi K3$3.00
(キャッシュ命中$0.30)
$15.00Moonshot AI、コンテキスト約1.05M、ネイティブ視覚理解
Kimi K2.7 Code Highspeed$1.90
(キャッシュ命中$0.38)
$8.00コーディング特化、高速版、コンテキスト262K
Kimi K2.7 Code$0.95
(キャッシュ命中$0.19)
$4.00コーディング特化、コンテキスト262K
Kimi K2.6$0.95
(キャッシュ命中$0.16)
$4.00エージェントタスク向け、text/image/video入力対応、コンテキスト262K

DeepSeekは「ピーク時間帯(UTC月〜金 01:00-04:00、06:00-10:00)は2倍」という時間帯変動制の料金体系を持つ点が特徴。Qwenは公式ドキュメントから正確な単価を取得できなかったため、Alibaba Cloud Model Studio コンソールでの確認が必要。Kimi(Moonshot AI)はキャッシュ命中時に入力単価が約1/5〜1/10になる料金体系で、K2.7系はコーディング用途、K2.6はエージェントタスク用途と役割が分かれている。参考として、Zhipu AI の GLM 系モデル(GLM 5.2)が Mistral の La Plateforme 経由で $1.4/$4.4 per 1M で提供されている例もある。

3. エージェント機能の比較

会社主要な仕組みTool UseWeb検索コード実行Computer UseMCP対応マネージド実行基盤
Anthropic Tool Runner / Managed Agents 対応 対応 対応 対応 対応 Managed Agents(セッション・サンドボックス・課金上限まで提供)
OpenAI Responses API / Agents SDK 対応 対応 対応(Code Interpreter) 対応 対応(Agents SDK経由) Agents SDKがオーケストレーションを提供
Google Gemini Function Calling / Vertex AI Agent Builder 対応 対応(Google Search/Maps グラウンディング) 対応 プレビュー(Computer Useモデル) 一部対応(要確認) Vertex AI Agent Builder / Antigravity 等、別プラットフォーム
Mistral AI Agents API 対応 対応(コネクタ) 対応(Code Interpreter) 非対応 対応 Agents APIあり、Anthropic/OpenAIほど機能は広くない
Meta(Llama) モデル自体がtool calling対応、実行基盤は自前構築 対応(モデル仕様として) 非対応(自前実装が必要) 非対応(自前実装が必要) 非対応 フレームワーク側(LangChain等)で対応可 なし。自前でエージェントループを構築、またはクラウド事業者のエージェント基盤に載せる
中国系(DeepSeek/Qwen) DeepSeekはAnthropic API互換モード、QwenはQwen-Agentフレームワーク 対応 プラットフォーム依存 プラットフォーム依存 非対応 Qwen3はMCP対応を謳う なし。基本は自前でエージェントループを構築
中国系(Kimi / Moonshot AI) カスタムツール呼び出しで拡張(公式ツール/独自ツール) 対応 既定では非対応(要拡張) 既定では非対応(要拡張) 非対応 公開ドキュメントに明記なし(要確認) なし。K2.6が「agent tasks」向けと案内されるのみで、自前でループを構築

DeepSeekの「Anthropic API対応」は互換モード。DeepSeekのAPIはAnthropic Messages APIと互換のエンドポイントを提供しており、既存のClaude向けクライアントコードを流用しやすい設計になっている。ただし機能(Managed Agents、MCPコネクタ等)まで互換ではない点に注意。

Kimiは「モデルは既定でインターネット・DBに直接アクセスしない」と明記されており、Web検索・コード実行はカスタムツールとして自前で実装する前提。エージェント機能の情報が薄いため、実運用前に公式ドキュメントの深掘りが必要。

4. 使えるAIエージェント製品と定額プラン

API従量課金とは別に、各社は「アプリ・CLI・IDE統合」の形でエージェント製品を提供しており、月額・年額の定額プランで利用できる場合が多い。以下は2026年9月時点の情報(取得手段: 公式サイトのブラウザ表示による確認)。

価格は地域・為替・キャンペーンで変動する。日本からアクセスした際に日本円表示になったものはそのまま記載し、USD表示のものはUSDのまま記載している。契約前に必ず自分のアカウントで表示される価格を確認すること。

4.1 Anthropic — Claude(アプリ/CLI)

プラン月額主なエージェント機能
Free$0チャット、Web検索、ファイル作成・コード実行、リモートMCPコネクタ
Pro$17〜$20上記に加え Claude Code(CLIコーディングエージェント)、Claude Cowork、Claude Design、Claude Science、Research、Claude for Microsoft 365
Max(5x / 20x)$100〜Proの全機能+使用量5倍/20倍、出力上限拡大、混雑時優先アクセス
Team Standard$20/席Pro相当+管理機能
Team Premium$100/席Standardの5倍使用量
Enterprise$20/席+API従量SSO・SCIM・監査ログ等の高度な管理機能

Pro以上の全プランに Claude Code が含まれ、チャットと同じ使用量プールを共有する。ヘビーなコーディングには従量課金APIへの切替も可能。

4.2 OpenAI — ChatGPT(アプリ/Codex)

プラン月額(日本円)主なエージェント機能
無料版¥0GPT-5.6 Lunaで無制限テキストチャット、Codexアクセスに上限あり
Go¥1,400無料版+ツール利用メッセージ増、画像生成増
Plus¥3,000GPT-5.6高度推論、Codex 利用上限拡大、Deep Research拡張
Pro¥16,800〜GPT-6 Astraによる最上位推論、Codex最大タスク数、Deep Research最大利用
Business / Enterprise要問い合わせ組織向け管理機能、SAML SSO、コンプライアンス対応

エージェント製品の中核は Codex(コーディングエージェント、CLI/IDE/クラウド実行)。プランが上がるほどCodexの利用上限が拡大する。

4.3 Google — Gemini アプリ / Google AI プラン

プラン月額(日本円)主なエージェント機能
無料¥0Gemini基本チャット
Google AI Plus¥725Gemini利用枠2倍、ストレージ400GB
Google AI Pro¥2,900利用枠4倍、Jules(コーディングエージェント)、Deep Research、Antigravity、ストレージ5TB
Google AI Ultra¥14,500〜利用枠最大20倍、Gemini Spark(常時稼働パーソナルエージェント)、Jules/Antigravity上限拡大、ストレージ20TB以上

企業向けには Vertex AI Agent Builder / Agentspace が別系統で存在する(定額プランではなく従量課金・契約ベース)。

4.4 Mistral AI — Vibe(旧 Le Chat)

プラン月額主なエージェント機能
Free$0Vibe基本利用、コーディングセッション制限あり、$10/月分のAPIクレジット付き
Pro(学生 $5.99)$14.99終日コーディング(CLI/IDE/Web)、Web検索・画像生成拡大、$15〜30/月分のAPIクレジット
Team$24.99/席共有ワークスペース、30GB/席ストレージ、ドメイン認証
Enterprise要問い合わせカスタムモデル・オンプレ配置・監査ログ・SAML SSO

Vibeは100以上のコネクタとMCP互換を持ち、CLI/VS Code/JetBrains/Zed(ACP経由)からリモートコーディングエージェントを起動できる。

4.5 Meta — Meta AI(無料・定額プランなし)

Meta AIはWhatsApp・Instagram・Facebook・Messenger等に統合された無料の消費者向けアシスタントで、公式サイト上に有料サブスクリプションは確認できなかった。Llamaモデル自体をエージェントとして使うには、Llama Stack等のOSSフレームワークで自前に構築するか、クラウド事業者のエージェント基盤(Bedrock Agents等)に載せる必要がある。

4.6 中国系 — 各社の無料チャット/エージェントアプリ

中国系は「無料アプリ+API従量課金」が中心。Anthropic/OpenAI/Google/Mistralのような月額サブスクリプション型のエージェント製品は、公開情報からは確認できなかった。実際に契約する場合は各社の最新ページ・ログイン後の画面で確認が必要。

5. 選定の指針・まとめ

用途別の目安

実装コストの観点

「モデル単体の賢さ」だけでなく、エージェントループ・セッション管理・サンドボックスをベンダー側がどこまで肩代わりするかで開発工数が大きく変わる。Anthropic の Managed Agents と OpenAI の Agents SDK + Responses API は、この一式(セッション、コンテナ、課金上限、ツール承認フロー)を提供している。Google はモデル自体の機能は豊富だが、エージェント基盤は Vertex AI Agent Builder 等の別プラットフォームに分かれる。Mistral・Meta・中国系は、モデルのtool calling性能は高くても、エージェントループやサンドボックスは自前で組む前提になりやすい。

定額プラン利用時の注意

API従量課金と、アプリ/CLIの月額定額プランは別会計である。Claude Pro/Max・ChatGPT Plus/Pro・Google AI Pro/Ultra・Mistral Vibe Proはいずれも「チャット+エージェント機能」を1つの使用量プールでまとめて提供する方式のため、個人利用や小規模チームは定額プランの方が予算管理しやすい。一方、自動化・大量処理などプログラムから呼び出す用途は、定額プランではなくAPI従量課金(2章)を使う必要がある。

この資料の限界。料金・提供モデルは頻繁に更新される。特にQwen/DeepSeek/Kimiの月額サブスクリプションの有無、Meta Llamaのホスティング別単価、Anthropic Maxプランの正確な上限額(取得時に$100前後と$110前後の2つの表示が見られた)は今回確定できなかったため、契約前に必ず一次情報を再確認すること。